協議会の概要

協議会の目的 

  日本経済の基盤でもある中小企業は、市民生活を支えると同時に豊かな地域文化をも生み出してきました。 しかし、今日、中小企業が集積する「産業のまち」と言われる都市では、工場の減少、地域の産業構造の転換や、 いわゆる「産業の空洞化」による地域内の産業ネットワーク崩壊が危惧されています。また、都市部においては、 立地政策問題や深刻な後継者難などが生じています。
 一方では、交通や情報のインフラ整備が進み企業活動の範囲が広域化しており、地域産業の振興を目指す上でも、 産業集積都市間における政策ネットワークの形成が無視できない状況となってきました。

 そこで、私たちは東日本、北陸の製造業集積都市に参加を呼びかけ、平成8年に「産業のまちネットワーク推進協議会」を設立しました。 発足時は18都市でしたが、現在は24都市に加盟都市が増えています。

活動内容

  1.自治体産業政策担当者をメンバーに経験交流や共同研究に取り組む 
  
 協議会設立の目的は、参加自治体が交流と連携を深めることにより、各地域の抱える課題解決に向けた主体的な産業政策を実現することにあります。その上で様々な産業集積の特徴を活かした企業の地域間ネットワークを構築し、国際競争力を備えた広域的な水平分業化も視野に入れています。そのため、自治体の産業政策担当者をメンバーに、事務局都市において年1回の総会と1回の定例会、地方都市において年1回の定例会を開催しています。
 この間、研究者等を招いての講演会、工場視察、地元の「元気企業」の紹介、地域間企業交流の実践報告、インターネットによる企業情報ネットワークシステムの構築などの研究や、専門的なテーマを掲げた分科会を設置しての調査研究などの活動を行ってきました。 
   
  2.産業支援施設、企業情報整備など相次いで有効な施策展開に着手 
 
 政策情報交換、経験交流では、産業支援施設等の立ち上げ計画に先行事例を生かすなど大きな効果が表れています。北上市、花巻市、日立市、三条市等で新たに支援施設を建設、札幌市でもH14開設に向けた計画が進められています。

 企業情報のデータベース化についても、未整備都市が先行事例を参考にして相次いで取り組み始めたり、大田区の第3セクターが仕掛けた「中小企業情報ネットワーク事業」に協力する形でインフラ整備を進めた都市もありました。

 各都市の「元気企業」のヒアリングでは、16都市26企業・グループの紹介をし、企業間ネットワーク形成への足掛かりとすることができました。 
   
  3.インターネット活用促進や定例会議の運営方法の改善等が大きな課題 
 
 21都市が一堂に会して行う会議は時間の制約もあり、本質的な意見交換、調査研究に及ばないことがあるため、インターネットを活用した電子会議室を設置し、日常的な情報交換を目指しましたが、各都市のインフラ整備状況にばらつきがあり、利用頻度は高くなりませんでした。しかし、各都市においてもインターネットへの接続環境が整ったことを受け、電子メールの利用に移行しました。今後はメーリングリストの導入も検討されることでしょう。

 会議の運営としては、具体的な施策に対する意見交換や共同事業を模索するために分科会を設置し、メンバーを半分にして議論が進められました。(H12は3分科会)しかし、人事異動が継続的な調査研究を阻害したり、提案した施策への企業参加や実証実験の困難さが課題となっています。 
   
  4.企業間ネットワーク構築等新たなステップへの取り組みを開始 
  
 今後はこれまでに蓄積した各都市の基礎データをベースに、地元及び加盟都市の企業動向を踏まえて地域で抱えている課題解決を図り、企業の広域展開をバックアップする必要があります。調査報告書の内容をテーマに企業者との意見交換を進めるとともに、定例会への参加を促し、企業間ネットワークを構築するための基盤整備を進めることも大切です。 また、総会時には年間活動の総括として報告書などを作成し、対外的にも公表できるようにすることが求められています。


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